携帯電話の急速な普及によって、インターネットのアクセスやカメラ付きケイタイ、テレビ付きケイタイ、クレジット機能付きケイタイなど、どこでも簡単に使える便利な道具に進化しました。しかし、その利便性の裏には危険性も隠れているのです。個人情報を盗まれたり、有害サイトの高額請求、カメラ付きケイタイでの盗撮、ネットショップのトラブルなど社会問題になっています。中高校生たちはこれらのことを理解せずに好奇心だけで利用し、犯罪や被害に巻き込まれるケースが増えています。それは中学、高校のほとんどでケイタイ持込禁止にしているため、携帯電話メディア・リテラシーの授業がないためです。そこで、被害に遭わないためにも早急に家庭、教育現場での防止 策などの取組を考えてほしいと思います。
コンビにでは、店長の山下(50)、アルバイトの瀧坂明秀(高2)、塩崎亜由子(高1)、鹿取伸介(高3)の4人が働いている。そして、この4人が携帯電話による様々なトラブルに巻き込まれていく。 まず、明秀。お客様のデジタル万引きを注意した明秀だったが、亜由子がしゃがんだ隙に思わずスカートの中を盗撮しようとする。そのとき、近くにいた男が、明秀の姿を写真に撮った。「今の犯罪だよね。この写真を君の友達に流そうか」と明秀に5万円を要求した。慌てる明秀を助けようと亜由子が毅然とした態度で男に迫る。そのとき、警察官が表われ、男は足早に逃げ去った。
亜由子は、携帯電話にネットストーカーから大量のメールが来るトラブルに遭っていた。「メル友募集のサイトだったから、メールはすごく礼儀正しかったから・・・」と亜由子は、ある相手とアドレス、顔写真の交換をしてしまった。だが、その顔写真は、わいせつなイラストに合成され、送られてきた。さらに、次々と亜由子の携帯電話はいたずらメールを受信していく・・・。伸介は、困っている亜由子を見て、助け船をだす。「どこに相談したらいいのか、調べてみよう。警察も相談にのってくれるみたいだから」と伸介。「一人でトラブルを抱え込まないで、相談することが大切なんだ」と亜由子は思うのだった。
その伸介は、無料分のアダルトサイトにアクセスしたために、多額の請求書を受け取っていた。業者は、激しく支払を求める電話をかけてきた。震え上がる伸介。店の売上金に手を付けようとして、亜由子、明秀に止められる。伸介もまた考え直し、相談所に連絡をとることにした。 そして、店長もまた、トラブルに巻き込まれていた。掲示板にあった「超格安!輸入バイク100万円」という書き込みを信じ、お金を振込んでしまったのだ。その後、相手からはなんの連絡もない。亜由子、明秀、伸介の3人は落胆した店長を見て、言葉をなくすのだった。
携帯電話の怖さを体験した3人は「携帯110番」というホームページを立ち上げることを思いついた。「同じような被害に遭わないように、このホームページを作るんだから」と張り切る亜由子。 体験談、携帯電話・インターネットのトラブルに関する相談機関のリンク集などを盛り込んだホームページ作りを始めたのだった。
プロデューサー ・・・ 鎌田 幸人 田中 洋三
制 作 ・・・・・・・ 後藤 高志
監 督 ・・・・・・・ 金 佑宣
脚 本 ・・・・・・・ 原田 佳夏
企画・制作 ・・・・・・・ 東映株式会社 教育映像部 2003年作品
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